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20120616 銀座「22」。

数年前、小さな居酒屋から改装の相談を受けて、壁一面を黒板にしたことがあります。本日のおすすめメニューのほか、魚介や野菜の産地や生産者を紹介したり、お客さんに楽しんでもらう雰囲気づくりを目的に。でも、毎日の作業となると結構大変で、オーナーさんが五十代だったこともあり、やがて内装の一部と化してしまいました。提案する相手のことも考えなきゃなと反省。。。

ビストロや居酒屋でも、手元のグランドメニュー以外に黒板を使用するお店は多く見られます。いや、黒板でなくても手書きの紙でもなんでもいい。要するに、来てもらった以上これを食べて呑んで楽しんでってもらうための武器。今日の品々を売り切るため、お客さんとスタッフを繋ぐためのコンタクトツールという認識で使いこなす。

だけど、馴染みになりたい店で内容が変わっていないとちょっとがっかり。「今日絶対食べていってもらいたい料理は?」と訊いて「う〜ん、あんまり代わり映えしないっすね〜」という答えだとテンションは下がる一方。そういうのって、厨房が力を持っている店にありがち。だからホールも頑張って攻めろって。いや、お客でなくってシェフを。


さて、銀座並木通りの「22」は、東銀座のビストロ「アンテリブル」の姉妹店。20席程度の小さな店だが、連日満席のようです。東銀座界隈の客層とは微妙に違ったスカし感のある客が多かったけど、居心地は本店よりも上。ただ、オープンキッチンだとコールドテーブルの上が丸見えなんだから、見られ方を意識してほしいかな。

イマドキのビストロやワインバーは、ツマミにもなる食べ応え十分のサラダが多いですね。深夜だと二人で二品をシェアして十分な量感。この店はガッツリなみなみスタイルではなく、強い印象が残る料理でもないが、そういうのを卒業しかかった人がゆっくり静かに楽しむに向く店かなあという印象でした。ボトルワインは¥2500〜。

銀座「22(トゥ・トゥ)」
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by t-jack2121 | 2012-06-16 10:28 | 外で呑む。 | Comments(0)
牛レバ刺しの販売禁止が確定しました。個人的にはとても残念です。命を落とされた方も多く、厳粛に受け止めなければいけないことも理解はしています。しかし、私の個人的な思いは、ひとつの食文化が消失することにより、供する側で受け継がれる「目利き」役を育てる芽を摘み取ってしまうことへの危惧。


フグを取り扱うには免許取得が必要ですが、生肉や生魚の取り扱いに決まりはありません。普段から生の食材の状態を見て適切な調理を施しながら目利き力を養ってきたのだと思います。歴史に学び、先輩を真似て伝承されてきたおかげで、塩や酢や麹などの天然素材を使った保存技術が進歩したのも和食の特徴。だから、中心温度75度で1分間加熱という食品衛生法から外れていても、何ら問題のない調理法が共存できているのです。


「職人なんて雇ってちゃ店なんてできないよ」という現代は、科学された手法を頼りに簡単に店を出せる時代です。飲食業は、調理師免許がなくても「食品衛生責任者」の資格があれば開業が可能。ゆえに、ボロを出す人がいても不思議ではないのかもしれません。いや、コトを衛生管理に集約するのではなく、店の個性として目利き力の高さの証左がレバ刺し、と言える店も多かったのではないでしょうか。そう思うと、仕入れルートに奔走し、きちんと状態管理を行なってきたお店を思うと切ないのです。


食提供の根本は、食べる人を思う愛。今こそ、目の前のお客の状態を見て食材や調理方法を選んでくれた「目利きのオヤジ」がいた古き良き時代に学びたい。消費者保護を優先する法律ばかりに目が行き過ぎ、客の自己責任という考えが希薄になるのは考え物です。ハンバーガー食べ過ぎて太ったのは売る側の責任、というアホな論理が罷り通るような幼稚な国民にしちゃいけません。リスクを承知で食べていた時代が一番元気でワイルドだったぜぇ〜と回想したくないですもん、将来。
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by t-jack2121 | 2012-06-13 16:20 | ほんとに雑記。 | Comments(0)
外食コンサルタントのサカキシンイチロウ氏。4年前に倒産したOGMコンサルティングという、当時外食の専門としては日本最大級のコンサル企業の経営陣だった方。結構有名な氏のブログにはさまざまなお店が登場し、それがシズル感たっぷりの写真と文章で綴られておりとても勉強になります。

★そのブログはこちら↓↓
『サカキノホトンブログ』


「ほぼ日」で知った氏が幼少の頃の話。家族で寿司屋に出かける際は、必ずフロに入り爪を切るようにと母親から言われ続けたそうです。不思議だから、サカキ家に代々伝わる儀式かと母親に訊ねたら「それは職人さんへのおもてなしよ」と答えられたとか。おいしいものを供してくれる職人さんへの敬意、家族で楽しむ外食の時間に対する感謝、そして最上のもてなしを享受するための大切なGive。お母さんが伝えたかったのは、そんなのことだったのかもしれないなあと、勝手に想像しています。


お金をいただく立場なのに、目の前のお客さんに感謝される喜び。商売人は、だから商いをヤメラレナイと言います。ゆえに、客として先手を打つ。お金にモノを言わせるのではなく、先味・中味・後味を良くして店を去る。また来てほしいなあと、店の人に思っていただけるように。ちょっと不純かもしれませんが、ボクの理想もそんなイメージ。でも、いつも堕ちて落ちての振る舞いで迷惑千万って存在だろうなあ。とまれ、もっとお客を観察すべきと感じるお店の方が多い昨今。メッセージを送りたくっても届かない、繋がりたくっても繋がれない、個人的には寂しい思いをアチコチでしております。


昨晩は銀座アンフォーラ。店長のO倉氏、ワインを語らせるとちょっとスゲェですよ。ナニゲニ数千円もするボトルをポンポン開けてグラスで呑ませ、産地や品種や呑み方までイロイロ教えてくれます。仕舞いにゃちょっとカルト的なワザを使ってあ〜らビックリなコトも。ワインに明るくないボクですが、おまかせで今日しかできないことを一所懸命プレゼンしてくれる人って好き。ま、そのぶんしっかりと勘定に乗っかってますが、それこそ職人ワザ。こんな感じで、顔を見たいな〜会いたいな〜ってお店が何軒もあると大変。もちろんデイリーユースは片手以内ですが、今月すでにスッカラカンの予感…
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by t-jack2121 | 2012-06-07 19:41 | 外で呑む。 | Comments(0)

蕎麦の笊に顔を埋めて堕ちたことをネタにされています


by t-jack2121