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東銀座のオンデマンドコーヒー店で百グラム470円の生豆を焙煎し挽いてもらう。その間に一杯190円のブレンドをいただく。以前、業界の人に自動焙煎機等の設備に五百万円程度かかると聞いたことがありますが、一日どの程度売れば商売になるのかなあ。電話で注文し指定時刻に取りに来られるお客も多いらしい。煎りたて挽きたてのアロアは何ものにも代え難いと思う人たちがこの店のファンになっていくのでしょう。ネットでモノを買う時は価格の安い順に並べて比較するけど、あらためて、リアル店舗では五感に刺さる情報により、自分でも気づかないうちにスイッチが入っちゃうものですね。


その日、アップルストア銀座で初のiPadを購入したのですが、担当してくれた若い男子はとても感じがよかった。彼にかぎらず担当者一人ひとりが、自分の対応がブランド表現の一部だという認識が徹底されている気がします。設定のために箱から実機を取り出す際も、ご本人でお開けくださいと伝えられ開けるのですが、開けた瞬間に彼がジャーンって効果音を発声してくれました。そのキモチがうれしいですよね。ワクワクする買いもの体験はオンラインストアでは味わえないし、素晴らしいユーザー体験はここから始まっています。


深夜二三時、金曜のテルミニに入店。品書きには旬の素材がアレコレと見え、ワインも春らしくロゼを前面に出しています。入り口で待つ間、改めて黒板を読んでみる。落ち度の先払い的な表現があるかもしれないけれど、基本は個人商店としての商い方を宣言しているもの。というわけではないけど、至らなかったらキチンと文句を言うぞ〜Y澤くん。今日の体験は、今日限りのもの。明日は別の客がやってくる。圧倒的ブランド力のアップルでも街場の個人飲食店でも、ステキな体験は平等に享受させてもらいたいし、どうせならそこに意識してお金を払いたい。

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by t-jack2121 | 2012-03-31 13:15 | 外で呑む。 | Comments(0)
ボクが生まれた四国ではお遍路さんを見かけることが日常的で、小さい頃から「お接待」の場に触れることが多々有りました。お米や現金を渡したり食事やお茶をご馳走するほか、人によっては次の札所近くまでクルマで送ったり、家によっては泊めてあげたり。そうすることで自分の替りに代参してもらうことにもなるし、施す側の行にもなるそう。困っている人を見たらほっとけない、それが四国人気質。


先日、無料の経営相談で来た方に取り組み方からレシピまで丁寧に教えてあげたのに御礼の一言もないと、ある飲食店主から伺いました。世の中そんな人ばかりじゃ・・・、いやいや実はそんな人も多いです。人の話をじっくり聞いてくれる人と自分のことばっかり話す人、世の中うまくバランスがとれているのでしょう。それを気持よく繋ぐ言葉が、ありがとう、どういたしましての言葉なんじゃないかな。


金曜夜、虎ノ門で十年来の友人たちと呑む。徐に相棒氏が、電車の中で席を譲ろうとしたおばあさんからせんべいをもらった話を始めた。見ると信用金庫の現金用封筒の中に歌舞伎揚げが1枚。そのやりとりがメチャ可笑しかったんだけど、ふと、おばあさんはその封筒入りせんべいをいつも用意しているのではないかと思った。いわゆる関西でいうアメちゃんと同じ、その場を和ませるための必需品かもと。


人様のために常備するものといえば、ご祝儀やチップ用のポチ袋や千円のピン札などは良く聞きますが、封筒入りのせんべいの方がエスプリを感じちゃいます。いかにもコストかかってます的なモノだと、キザっぽくて逆にカッコ悪い感じだけど、ふとした笑いさえもたらす小技は年をとってこそできるのかもなあ。メガバンクでなくて信用金庫の封筒の方がより親近感が湧くしって、オチがシャレながぜよ。

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by t-jack2121 | 2012-03-24 16:16 | ほんとに雑記。 | Comments(0)
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酒仙堂のマスターがアニサキスにやられたと聞き、見舞いがてら伺ったのが二週間前。だが、ちょうどその日は、彼が医者からごく小さな初期の食道ガンが見つかったことを知らされた日でした。翌日の精密検査では幸い転移もなく、内視鏡手術で済むため4泊程度の入院で終わるとの結果。寄生虫除去のために入れた胃カメラを引き上げる途中で見つけたという幸運、しかも結果アニサキスが見つからなかったというオチもありちょいと神秘めいた気さえするが、最小限のコトで何より!


ということで、水曜からの入院前にダバインディアのM崎氏、マルディ・グラのW知氏、その他大勢の常連が集まりエールを送って賑わう月曜夜。そろそろ看板かという頃、カウンターの右端にダンディな紳士が着席。思い切ってお声をかけてみたらなんと、老舗モンドバーのオーナーH谷川氏。ボルサリーノをかぶってこられたので、誰かが、そのステキな帽子は銀座トラヤですかと、会話スイッチをオン。ビーバーのフェルトは水を弾き冬に向く素材だそう。スゲェ〜!

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と、そこからボクは完全にインタビュアー。バーテンダーを始めたキッカケや銀座で働くということなど、アレコレお話させていただいて気づけば朝の4時。六本木でも西麻布でも恵比寿でもない、ボクが銀座を好きな理由に太い芯が通ったようでとても得した気分。ボク帽子が似合わないんですよねぇって話したら、最初は皆そう、我慢して耐えて耐えて被り続ければ似合うようになるから、なんでもそうですよ〜という話は面白かった。確かに、そうかもなあ。


また彼は、粋とは見栄である、とも教えてくださいました。銀座にある靴磨き屋、理髪店、洋服店、靴店に鞄店。相応で無いかもしれない頃から、背伸びして頑張って我慢して続けるうちに、気づいたらみんな自分の財産となるんだよと。伊達に年をとっていないとは、H谷川氏のような人のことを言うのでしょう。氏が帰られ、店主と店を出たのが6時半。手術の無事を祈りつつタクシーを見送り、その足で富士そばに入り朝のきつねそばを一杯。ボクも要検査か。
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by t-jack2121 | 2012-03-20 13:13 | 外で呑む。 | Comments(0)
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先日、プロントの道路に面したカウンター席でイチャつくバカップルに遭遇しました。ボクの席から約百五十センチ先、否が応でも視界領域に入ってしまいキモチ悪いのこれが。必ずしも美男美女でないところがミソで、誰が見てもウツクシクない。馴染みのワイン酒場でも淫靡な世界を繰り広げる輩をよく見かけるし、銀座も最近ヒドイね。健全なメシ屋と呑み屋の、その空間だけが場末のスナックと化す?


酩酊状態で迷惑をかけまくっているボクでも公序良俗に反するようなことはしないぞ、なんて。とまれ飲食店内におけるモロモロのマナーに関して、結局は家庭内の躾に因る処が多いとは思うが、イマドキの若い人って、大人になってから先輩や店から教育的指導を受ける機会が極端に少ないんだと思います。ネットで繋がる友だちや知識が豊富なだけでは、人情の機微はわからないんだよね、これが。


水曜、人生二度目の渋谷鳥重。最大十一人をスシ詰めにして齢六十過ぎのお母さんひとりで仕切る店。極上の味わいを奇跡の価格で楽しませていただけるのと引き換えに、この店には様々なルールが存在します。まあルールといっても一度訪れて座って体感すれば、普通の人にとっては当たり前のこと。旨いものにありつくためには客の側も多少の努力と犠牲を払うものだと思うのですが、いかが。


カウンター下には初心者向けに書かれた指南書が。見ると昭和六十三年に作られたもの、当時も無粋な客が多かったのでしょうが、それは今も同じ。狭い空間では同席者全員が同じ話題を共有するので、会話の内容にも気をつけないと何気ない辛口のツッコミがお母さんから飛んでくる。そういうやりとりを見て、我々客の側は知らず知らずのうちに教育されているんだなあ、こうして大人になるんだなあと。


旨い酒と肴、うまい時間。人生をより楽しく過ごすため飲食店の存在は欠かせませんが、一方で、今日を振り返り明日に活かす学びを得ることも多々。店主のことをマスター(導き役)と言われる意味がわかるか?、と若い頃に教わったことがありますが、マスターあっての店の空気感を守るのは客の努めかもしれません。佳き思いをするためには、多少の努力と犠牲を払うことも必要かと思いますが、いかが。
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by t-jack2121 | 2012-03-15 11:16 | 外で呑む。 | Comments(0)
飲食店の販促企画の会社にいた頃、某ホテルの最上階ラウンジで、食べ物飲み物を五品選べて二千五百円という企画の販促に携わりました。当時、五時からオトコの〜♪のCMソングが流行っていたせいか、5に掛けて五時から五百円で五品。ホテル業界ではやっちゃいけないプランだと話題になった記憶がありますが、そこでボクは館内での告知ツール制作を担当していました。


スーパー◯◯◯っていうプラン名称だったので、冗談でスーパー◯ンのタイトルみたく3Dでやりますかと課長に提案したら、何とそれが採用。今思えば、デザインの秀逸さというよりも良い違和感で目を惹いたからでしょう。格式張ったホテルにはサラリーマンの小遣いで呑める空気がなかった時代、ありえない企画なんだから、徹底的にありえない方向でとの判断が大成功。


商業デザインの役割は、行きたい買いたい心にスイッチを入れることであり、そこから先は店側のシゴトです。来てくれたらコッチのものと、当時のホテルマンたちは嬉々として接客に励んで全てが噛みあった思い出があります。違和感が有効だとか、企画がオモシロイとかって最初の一回だけかもしれないけれど、飲食店では万策尽きるということは無いんじゃないでしょうか。


商品ポテンシャルを上げ、お客に価値をキチンと伝え、後味よくお帰りいただく。企業でも個人でも、その型をもっている店は強いなあと思います。刺身のツマがステキだったり、付け合せ野菜が皿ごとに違っていたりって、料理が好き以上に客を思ってくれているなあと感じたり。接近戦で勝負する店はまだやり抜いていないことが多いはずで、毎日ほんの少しでも何かをね。

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by t-jack2121 | 2012-03-13 11:36 | 飲食店雑記。 | Comments(0)
築地市場から大江戸線で一本、代々木駅から地上に出てすぐ。年が明けて初のよよぎあん、近所だったらワイン酒場よりも通ってる最も好きな居酒屋の一軒。だって、ワイン酒場のカウンターで呑む一人酒って心地無いし、だいいち手酌がサマにならん。どっちも好きなんだけど、米と水と麹でできた液体の方が、体液と同化するような気がするのですが、どない?


店主、関将伸氏は最近ちょこちょこ露出しているようで、店の賑わいもなかなか。世田谷と八王子の野菜を中心に、東北の酒が中心となった今宵のラインナップ。ここは食事と酒と人柄が醸す空気感が絶妙で、また対価にも納得できる稀有な店だと感じています。代々木は店主が生まれ育った地元、丁寧に粛々と商いをされる店主のファンがたくさん訪れています。


さて、東北沿岸の酒蔵の被害状況は周知のとおりですが、被害額で見ると、意外にも「大那」を造る菊の里酒造(栃木)も最大規模だったそうです。一方で、今宵いただいた福島「磐城壽」の鈴木酒造のように、他県(山形)で酒造りを再開した蔵も多くあります。こうして店主のように、伝え繋いでくれる人がいるおかげでボクらは学び、想いを改たに味わうことができます。


春野菜のすき焼き、キャベツとあさりの煮物、真蛸の茎山葵あえ、それに一切れずつ七種を盛ってもらった刺盛りなど食いも食ったり。酒は薄にごりが多くさわやかに、のち土佐酒や店主の祖父蔵「関乃井」もと呑みに呑んだり。連れの女子らも年を重ねて清酒が楽しくなったと嬉しい言葉でグイグイ。苦味や灰汁の良さがわかるのも、オトナになったからこそ、だもんね。

★[よよぎあん]はこちら。サイコーな酒場

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by t-jack2121 | 2012-03-10 11:49 | 外で呑む。 | Comments(0)
ちりめん亭築地店はFCから本部運営への切り替わりを機に酒とツマミが激減した。久しぶりに行くとスタッフに顔なじみのおねーさんとオジサンがいらした。深夜客は想像通りが減ったらしい。本部はホッピーを置きたいらしいがどう思う?と訊く彼女はパートさん、競合の日高屋も来たしこのままでは職を失うかも…と必死です。つか、トモスの本部は何をどうしたくて運営方法を変えたのか疑問の空気感。


箸袋の裏を見て、一人の客としてトモスに意見を伝えようかなあと考えた。だって、このままでは誰もFC加盟しようとは思わない。ステキな事例があってこそのフランチャイザー。その昔、親のモスは厳しい面接で加盟企業をふるいにかけていたではないか。同社とシゴトしていた頃、トモスの社名は、トゥモローモスの略だと伺ったことがありますが、その頃の理念や想いはどこへいっちゃったのやら。


街のラーメン屋や蕎麦屋のみならずコーヒーやファストフードのFC加盟店も、経営者の高齢化による代替わりが叶わず廃業するケースも増えているようです。いい場所なのに住まい兼用だから無理というのなら運営委託という方法もあるでしょう。魅力を再開発して生き残れるよう街と一体になりたいものです。日常の食を預かる業態は街のインフラの一部といっても過言ではないのだから、企業側もがんばらないと。

参考強化書


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by t-jack2121 | 2012-03-02 10:17 | ほんとに雑記。 | Comments(0)

蕎麦の笊に顔を埋めて堕ちたことをネタにされています


by t-jack2121