20130821 中高年の実感値

b0166747_10594536.jpg
週に5度の外食をするとして、一年でのべ260店、ハシゴ軒数を入れるとゆうに300店を超えます。10年続けると3000店、一回あたり3,500円として1千万円超の散財(驚愕)。酒にしても、一升瓶換算で何百本呑んだことか(冷汗)。このカラダとアタマに蓄えられた無形の資産?を、如何に世のため人のために役立てるか…と残りの人生をふと思ふのは、秋が近いせいでしょうか。


先日バーで、二十代の頃に高嶺の花と憧れたジャックダニエルを呑んだ時、ふと、当時の思ひ出が蘇りました。80年代後半のあの頃、ボクは酒に、客に、店主に「憧れ」を感じていたように思います。同世代の方はみな共感できるんじゃないかなあ。人間的にも経済的にも不相応ながら、ジャズをかじりバーボンを呷りまくったのは、常連の末席のその先でよいから、一目を置かれる存在になりたかったから。ボク自身が渇望していたからだけど、今もハッキリ記憶しています。店の名も、主の横顔も、座った席からの風景も。でもそれは、下心があったせいでしょうか。


このところ、心地良い、楽しい、おいしいの満足感が、少しずつオヤジ化しているなあと感じています。50代まぢかの実感、とでも申しましょうか。そう思うと、結局は通いたい店って、その実感値を想像・共有してくれる店かな…と理解しています。何かの本に書いていましたが、ボクら以上の年代って、腹ではなくて脳の満足を求める世代だそう。酒の種類が豊富でウデの良いシェフがいるだけではダメで、こんな客に対しどう攻めてくるのか…を無意識に期待している。そういやカウンターを好む客には(自身を含む話し好きの)オヤジが多い気が。とはいえ、お店側からすると決して面倒ではなく、佳き客ではないでしょうか。


昔は店が客を選び、かつ他店との住み分けが自然とできていましたが、その目で見ると、現代の企業も個人も、新業態だ〜トレンドだ〜と、儲けのハコづくりに奮闘する姿が滑稽に見えなくもなく、三州屋みたく気づいたらウン十年やってましたわ〜みたいな店に共感を覚えたり。十年後、老舗と呼ばれるほどの店が、どれだけ残っているのでしょう。若い世代の方々は、どのような経験を経て、将来を実感するのでしょう。特別なナニカを企てるのでなく、いつもの普段を少しずつ積み重ね、供する側と供される側が育てあうなかで築かれてほしいなあと、ボクは思ふのですが、いかがでしょうか。


最近、馴染みの店で「中高年向けでね」と、意識して伝えるようにしています。量感や切り方、添える野菜など、すこし工夫してくれるかなぁというリクエスト。ボリューム感やまるごと感を喜ぶ客ばかりじゃないよ、というオプションが、ヘンな客にどう喜ばれるのかを実感してほしい。その実感値が増えると、今まで見えなかった客層の嗜好や心理が見えるかもよ〜、なんて、店の成長と還元を下心を持って期待しています。

てなことを「銀座テルミニ」で提案されたイベリコ豚を食べながら思った火曜夜。これで百グラムなら深夜でも許していただけるでしょうか。
[PR]
by t-jack2121 | 2013-08-21 11:25 | 外で呑む。 | Comments(0)

蕎麦の笊に顔を埋めて堕ちたことをネタにされています


by t-jack2121