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20120804 ウチの会社も9年目。

20年近く飲食店を経営している呑み仲間の先輩の会社と、採用に関するお手伝いをすることになりました。シゴト目線でヒヤリングすると、どんな繁盛店でも社員に対する悩みは存在するなあと実感します。申し分ない給料を得る店長でも、会社経営や独立に興味がない人は多いもの。会社の側はそんなモチベーションでずっといられても困るし、社員の側はリスクを負ってまで独立したくないし家族がいれば安定感も手放したくない。意図的な振り返り面談やステップアップの機会って必要ですね。お互い歳を重ねますし。


ボクも若いころ、経営者になったつもりで働けと言われたクチですが、絶対に無理。幹部以下の一般社員と経営者の違いは、自分と家族のために稼ぐ人と、社員とその家族のために稼ぐ人の違い。日々働く視点がまったく異なるのは明白です。さらに、千万単位の投資をする大博打のような飲食店経営は、やった本人しか味わえない苦労と喜びがあるもの。だから、その一切を若手社員が担ってみて初めて、社長の考えに一歩近づけます。手っ取り早い社員育成はぜんぶ任せて、いざとなったら社長が引き取るのが一番良いのかも。


それとは別で、馴染み店の系列店が閉店した相談もありました。給与の遅配や未払いで状態の悪さを知るわけですが、商品力と接客力を見直そうという現場の声に社長は耳も貸さず、かなり投げやりな感じだったと言います。また未払いは、一度やると鈍感力がつきますから、後ろめたさもない精神状態だったのかも。幸い別法人の1店舗が残ったため、大家の協力を得て再出発を画策。20年以上も支えてきた社員が還暦を過ぎて新たな人生に挑む、を支援します。これもダメ社長のおかげで味わえる醍醐味なのかもなぁ。


みっともない話ですが。過去、連帯保証をしたことで給与を差押えられた経験がある私。兄の借金の肩代わりで住宅ローンが払えず、自宅と生まれ育った実家の両方を競売で失い、のちにヨメともサイナラ。ただ、この経験はボクの社会的価値を少しは厚くしてくれたと、今は思えます。貸す側、借りる側、支援する側、追い込む側、それぞれの立場を考え行動することはとても勉強になります。相手もみな雇われている社員、その心情を読むのも面白いものです。雇われない生き方を選んだ今は、その感覚から疎くなってはいけないようにも思います。


この8月で弊社は9期目に突入しました。必要とされる会社のために、こうしてお客さんや友人からたくさんの難題をなげかけてくれ幸せです。ダテに呑んでるだけじゃないよ〜と、節目に際し強調しておきます。なーんてね。
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by t-jack2121 | 2012-08-04 13:39 | 飲食店雑記。

蕎麦の笊に顔を埋めて堕ちたことをネタにされています


by t-jack2121