2012年 04月 25日
20120425 タケノコ、節のある人生。
その彼とは、前々職で同期入社の間柄。実家は商売をされていたが、多額の借金で倒産寸前になった三十歳前後の頃か、次男坊ながら実家に戻り所有する土地を活用して産廃処理の会社を設立した。ゼロからの営業で経営を軌道に乗せつつ、産廃の副産物を利用した農業用の肥料生産や、家業でもある養豚の育成方法の改善に取り組むなどして、当時3億円超だった借金の残債は1億円を切るまでに。しかも一軒家を建てて子供も3人守っている。彼が逃げずに立ち向かったモチベーションは「家族」だったのかなあ。
ボクの実家も商売がダメになり、兄にまかせたままで、生まれた家と全ての土地を失いました。途中でリセットできる契機が何度か訪れたはずなのに、今思えば、兄弟ともに仕事と生活を理由に「家族」をまとめきれなくて、友人との大きな違いはそこかもなあ。とまれ、失ってみて気づいたこともたくさんあります。あるならあるなりに、無いならないなりにね。タラレバを言ってもきりがなく、何とかなる経験をすると、案外幸せかもなあって思えるのは一度味わえた強みでもあるでしょう。強がりもあるけど。
目の前で困っている誰かのために、労を惜しまず全力でやる。言葉では言えても、いざ実際の行動となると無意識のうちに別の自分が現れるもの。ビジネスであれば金銭絡みで打算的になったり、自営なら見栄やカッコつけもそうですね。誰だって最後は自分と家族が一番大事だろうけど、でもね、まあ。その意味で筍の友人は出会って四半世紀、相も変わらず世話を焼いてくれます。年をとるにつれ、ボクが好きな「儲けは奉仕のおすそわけ」を地でゆく人だなあと感じる次第。尊敬できる数少ない友人のひとりです。
てなことで、水曜朝は茹でた筍の仕上げ。米糠がなかったので生米を一掴み、灰汁抜きは十分でないかもしれんが、事務所内の昼めしや酒の肴には十分。桜の季節同様、旬の味わいは年に一度きり。あと何度…という年ではないけれど、やっとけば良かったと後悔しないよう、仲間で分けあい有りがたくいただきます。いつか、銀座の空き地で野菜やら農産水産物を売ったり食べたりしたいのですが、いつになることやら。ということで、これを見たK氏の奥様、ご主人によろしくお伝えください。カブ上げといたで。
by t-jack2121
| 2012-04-25 09:58
| ほんとに雑記。