201201123 閉店が決まった店で呑む。

大雪が降り始めた月曜夜は五反田、うどん屋数店を経営する某製麺会社の社長さんとアドバイザーの三人でMTG。リニューアルに関する案件を片付けた後は製麺工場のライン増設についての話、ボクはその道のプロではないけれど、メーカーでの営業経験もあるので話のスジは大抵わかります。ラインものってスーパーなど小売の大口が価格支配力を持つので、大量に動く割には儲けが少ないんですね。


会話しながら思ったのは、強い存在感を放つ小さな造り酒屋。例えば「奥播磨」の下村酒造は六百石(一升瓶換算で約六万本)の小さな蔵ですが、昔は剣菱に桶売りをしていました。でもある時、本当に造りたい酒を考え自力で歩もうと決断し、地道に歩んで今を築いた。その話を製麺会社に重ね、今後どう生き抜いていくか、その決意を幹部で分かち合い、人と金を集中して投入せねばと思った次第です。


なんだかんだ言うても、品質ありき。冒頭のうどん店でも五年据え置いた価格を値上げする話がありましたが、価値を上げることが先であって、売上が下がった現状のツケを客に求めるに非ずというアドバイザーたちの真っ当な意見で見直されました。強い店や会社になるために、少々なことではブレない密度の高い骨をつくる佳き機会。儲けは奉仕のおすそ分けという、商いの原点に回帰しようと。


マジな話をその社長の親族が経営するお店にて。だが、その店も春に閉めるそうです。月曜夜なのにまずまずの入り、でも経営的には厳しくもう限界らしい。なぜだろうねぇと訊かれても、閉めると決めた店へのコメントはしづらかった。料理は悪くないけど、いやいやそういうことではなくって、十分も座っていたら、何となくわかりますよ〜なんて話をしちゃったらイヤミにしか聞こえないし、今さら。


相談できる相手がいない、そういう境遇の個人店は多いです。ボクは自分が何でもできるなんて思わないけど、自分に足りなければ誰か助け舟を出せるし、徹底的に訊き尽くすことはできます。知らない仲でもないのに、残念ですよねと、何もせず口にするのは少々憚られる気がした夜。盛り上げの意味で冷酒三杯呑んだっけ。それでもマスター自らの声掛けや笑顔はない。気にするだけ無駄かいな?
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by t-jack2121 | 2012-01-24 10:13 | 外で呑む。 | Comments(0)

蕎麦の笊に顔を埋めて堕ちたことをネタにされています


by t-jack2121